<コンセプト>
1)シンボルとしての仮設シアター
仮設シアターは,この里山エリアのシンボルとなる施設であり,この活動を広く伝えるためのシンボルとなる施設でもある。
そこで,大きな三角のフレームに閉じた箱を吊り下げるといった方法で,シンボリックな物体とするとともに,閉じた箱としてのシアター部分と,それ以外の部分がホワイエ・待合いとなる,人々が集える場所を構成するものとした。
また,閉じた箱は遮光性と断熱性が高く強風にも十分に対抗でき,外側の空間は,光が差し込み風景を臨む空間であるが,そこがシアターの閉じた箱に対してバッファーゾーンともなっている。
2)ネットワークとしてのドミトリーユニット長期滞在型ドミトリーユニットは,里山の様々なポイントに設営されることが予想される。設営された場所が遠くからでも見ることができれば,里山に視覚的なネットワークを築くことができる。
そこでまず,ユニットのプラットフォームを傾斜地においても簡単に設営できる三脚型の基礎を制作し,それをベースにプラットフォームを作り,その上に必要に応じて既成のハウスユニットやトイレ,シャワーユニットを配置していくものとする。
できたドミトリーユニットのそばには,バルーン(アドバルーンのような)を掲げてその場所を示すものとし,その数が増えていくにつれて,里山に新たなネットワークが視覚的にも築くことができ,内外の人々にそれをアピールしていくことになる。