Projects

model

富山駅周辺地区景観デザイン計画プロポーザル・・新富山駅周辺地区の景観デザイン設計競技    提案日:2007.10

Concept 

<デザイン募集概要>
富山駅及びその周辺地区では、全国に先駆け次世代の公共交通機関として期待されているL RT(ライト・レール・トランジット:車両の愛称ポートラム)が 2006年 4月 29日に開業されるなど、新しく生まれ変わろうとしています。
現在、平成 26年度開業を目標に北陸新幹線の整備が進められています。またこれに併せて在来線を高架化する連続立体交差事業や、駅前広場など周辺施設を整備する土地区画整理事業等による総合的なまちづくりを富山駅周辺整備事業と呼び、鉄道・運輸機構、富山県、富山市等の関係機関が協力して取り組んでいます。
これらの整備にあたっては、新幹線と在来線の2つの駅については統一感のあるデザインとするほか、駅前広場など周辺施設とも調和した景観となるよう、配慮することが必要です。

<設計主旨>
変わることのない,雄大な立山連峰の風景をより印象づけるために,<風景を切りとるフレーム>を南口・北口広場に点在させるとともに,そのフレームをモチーフとして,駅周辺地区の景観デザインを形成していくことを目指す。
そのフレームは,時に風景を切りとる装置となり,時に人々を向かい入れるゲートとなる。また,シンプルで幾何学的なフレームは,これまで育まれてきた富山の伝統・文化を包含しつつ,様々な先端技術に支えられる富山独自の個性を,未来に向けて象徴するシンボルとなる。
このフレームが織りなす景観は,新たな都市デザインの一例となって,ダイナミックかつ印象深く,富山を世界に発信していくメインパートになるものと考えた。

<提案>
1)「交流空間」づくり としてのフレーム
シンプルなフレームは,サインなどあらゆるデザインアイテムに利用する。また,日除けやベンチなど,用途に応じた様々な大きさのフレームを適所配置することにより,各交通機関を結ぶ「交流の場」を提供することができる。
2)「もてなし空間」づくりとしてのフレーム東西に位置する「立山連峰」「呉羽丘陵」への眺望に対して,その風景を切りとるためのフレームを設定することがこの提案のテーマ。訪れた人にこの雄大な風景を印象深いものにしてもらうという「もてなし」と,富山の先端技術をその素材に使い,富山の文化と産業を発信していくという「もてなし」の姿勢を表現する。
3)「シンボル空間」づくりとしてのフレームこれまでの駅にはない,長く後世にまでランドマークとして存在し得るよう,黄金比をフレームの統一したプロポーシンとした。駅舎ではそれらを連続配置させ,広場でもまたそのフレームを点在させることで,駅と広場全体を統合したダイナミックかつシンボリックな景観を形成していく。

注:このサイトは故更田邦彦氏のサイトの記録を保存したものです。著作権等にご配慮のほど、よろしくお願いします。