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市原市「水と彫刻の丘」リノベーションプロポーザル・・霧を用いた場の構成    提案日:2010.02

Concept 

<コンセプト1>・・「霧」を用いて発信性のある施設を目指す。
「水の環境」に立地しているこの地において,形にならない水の変様態である「霧」を用いて,広くこの地の美しさと創造性を発信していく施設となることを目指します。その方法と手段は,様々なアーティストとのコラボレイトによって「霧」のように変化しながら,この地を印象づけていきます。

<コンセプト2>・・「霧」を用いて環境にマッチしたアメニティ空間をつくる。
湖の水を濾過して,「ドライミストシステム」により本館屋上と芝生広場から「霧」を発生させます。
「霧」は,時報替わりに発生させたり,アーティストのワークショップなどにより,色々なアメニティツールとしての使われ方が想像できます。また、夜間照明を用いて幻想的なイベントなどを催すことも可能です。
「霧」にはそのような高いポテンシャルがある上に、蒸発する際の気化熱吸収を利用した冷却効果で,自然環境に負荷を与えることなく園内を涼しくすることもできます。
「水の環境」に立地しているこの地において「霧」を用いることは、この美しく豊かな環境にマッチしながら「あるものを活かす」というリノベーションの趣旨にも一致する手法でもあり、「観光振興」「地域振興」の見地からも,この地をアピールしていく上で大変有効なコンセプトになります。
また、「霧」のアメニティ空間となる園内は、自然に人を招き、そのことが、この地の自然環境に触れる機会となり、この地での芸術文化に触れる機会となっていくものと考えます。

<コンセプト3>・・施設を刷新する手段として。
既存の建物のイメージを変える方法としては、大きな建築的操作を加えることが一般的ですが、このリノベーションにおいては、「霧」を発生させる装置として、また展示室に差し込む外光を和らげるものとしてだけの建築的付加により、これまでのイメージを刷新し得ると考えます。
あくまで施設を刷新し得るものは、無形の「霧」であり、それを共有する人間のイメージであるからです。

注:このサイトは故更田邦彦氏のサイトの記録を保存したものです。著作権等にご配慮のほど、よろしくお願いします。